一日一言(四月十七日)

新渡戸稲造著

四月十七日
元和二年(西紀一六一六年)の今日、徳川家康が薨(みまか)ぜり。
人の一生は。重荷を負うて遠き道を行くがごとし、急ぐべからず。不自由を常と思へば不足なく、心に望みおこらば、困窮したる時を思ひ出すべし。堪忍は無事長久の基、怒は敵と思へ。勝つばかりを知って、負くる事を知らざれば、害その身に至る。おのれを責めて人をせむるな。及ばざるは過ぎたるより優れり。(徳川家康)

 

 今日は徳川家康が天に召された日である。
 家康の残したこの言葉である。「堪忍は無事長久の基、怒は敵と思へ。」を今日の戒めとしよう。新しい生活の中で時間がどんどん過ぎていく。自分の研鑽の中でもっと新しいことも出現してくることであろう。
ただ、肉体的に疲労が増すと心にも疲労が増し、如いては他人とぶつかることも多くなる。
 少しの時間でも怒りを他の人に向けないように心穏やかに過ごしていきたいものである。