2024-09

一日一言

巧言令色

巧言令色にはとかく欺かれ易い。同じ事でも美人の口より出れば、醜婦の言よりは耳触がよい。棘ありと知りながら薔薇の花は愛する。これ美が悪しきにあらず。誠あるならぱ、言も訥(とつ)なるよりは能弁が良し。たゞ美の恐るべきは、醜よりも偽りのその中にか...
一日一言

互いに容れよ

夫婦、親子、兄弟の間にも、意見を異にすることあるは已むを得ぬ。人各見る所あれば・説の異(ちが)ふは顔の異ふが如し。互に容れ合ふべし。不和は避くべし、家庭の仲悪しきは個人の堕落、一家の傾き、一国の憂ともなるなり。身代のふとき柱も不和合の あら...
一日一言

千代の句

安永四年(西紀一七五四年)の今日、加賀の千代は逝去した。僅か十七文字の中に、深き人情を含め、我々の云はんとする心を述べてくれた。 朝顔や地につくことを危ながり 朝顔につるべとられて貰ひ水 蜻蛉つり今日はどこまで行つたやら 百なりや蔓一すぢの...
一日一言

裸でと貴かれ

爵位が高いとか、家柄が好いとか、月給が上だとか、学問があるとか、普通世人が買ひかぶり易いものを所有するものは、自身でも自身が買ひかぷり勝になるもの故、己より社会上の地位低きものには、特に丁寧にするが大切。人は無位無官、裸で生れ裸で死するを忘...
一日一言

罪を転嫁するな

罪はとかく他に転化したきもの。夫は妻に家の傾く罪を被らせ、子は親に放蕩の罪をなすくり、雇人は主人に無能の罪を負はす世の中に、他の罪まで独りにて引受けるは義侠。世人は勿論、友人親族は疑はれても猶ほ黙然として、世の憂きと人の恨みを一身に負ふは神...