2024-11

一日一言

誠は世界共通の旅券

人種が異らうが、言語が通じまいが、互に了解するものは誠である。正金は何処でも通用する、贋造貨幣は決して永く流通しない。誠実は世界共通の旅券で、之れさえあれば何処でも大手を振つて歩ける。 誠ほど世に尊かるものはなし 誠一つで四海兄弟一日一言(...
一日一言

恥を知れ

人は唯恥を知るがよし、恥を知らざれば忠も孝も之もあるべからず、万事万端に就き頼む方なく用にたゝぬものなり。さて恥づべき第一は、面々其家に生れ定まりたる家職あり、其家の職を忘るゝは大なる恥なり。譬へば、出家にして仏道を知らず、医者にして薬を知...
一日一言

追憶の楽み

往時を記念する楽は、書画骨董音楽の楽と異つて、道具入らずで楽める実に君子的の楽である。昔交際した友人、昔見た花、昔聞いた話、さては昔弄んだ玩具でも、それからそれと懐しい聯想を起す。 年経ても如何で忘れん汲みて見し 野中の水の深きこゝろを い...
一日一言

口は禍の門

口は禍の門とは古へよりの金言なれど、これを忘れぬ人はない。よし身を犠牲にするも、自己の確信なら述ぶるを憚るべからず。確信にもあらざる言、殊に他人の身上に係はる言は容易に口外すべからず。 湧きかへる胸に剣をおしあてゝ 言ひたきことを暫し止めよ...
一日一言

貧乏の元手

収入が少ない、俸給が上らぬ、世の不景気と列べ立てゝ貧乏竈を歎くより、要らぬ費を省き、見えを張ることを廃め、よからぬ附合を断るべし。出道を約めれば入口は拡がらん。 貧乏の元手となるは色と酒 家菜不精に慾とおごりと一日一言(新渡戸稲造)私の尊敬...
一日一言

かをりは一つ

菊は思ひ思ひと云はんか、何れにしても種々の色や形を競ふて咲くが、互に争ふ様子はない。各自の考や趣味が違ふても何の争ふ理由があらう。真面目に正直なれば必ず共通の点を見出すべし。 さまざまの色をつくして咲く菊も かをりは一つ庭の秋月 (白河楽翁...
一日一言

富貴と貧

冨と貴とは是れ人の欲する所、其の道を以て之を得るにあらざれば処らざる也。貧と賤とは是れ人の悪む所、其の道を以てせざれば、之れを得るも去らざる也。(論語) 貴きまた賤しきも世の中の 人にこゝろの中にこそあれ一日一言(新渡戸稲造)私の尊敬してい...
一日一言

腹立つた時の顔

腹が立つた時の顔は如何に醜を極むるかを思へ。我が怒を恐るゝ女子供を見て、我れに威厳ありなどと思はゞ誤の甚しきもの。顔色面相狂犬に似ればこそ、人は一時避けるなれ、恐縮すると思ふは自惚。 限りなき腹立つことの有りとても 色にもらして声高うすな一...
一日一言

物知り顔

人より学ぶ時は、自身はまったく何も知らぬ者と心得べし。人に教ふる時は、自身が学ぶ心になれ、博学なりとも、物知り顔は道を得また道を伝へる邪魔と知るべし。 何事も我れ知れリけりと云ふ顔は 憎しと人のながめこそすれ 知る事を人に教ふる其の時は 習...
一日一言

有罪と無罪

我が心の裁判所で自ら有罪の宣告を受けた者は、広き世を白昼大手を振つて歩ける者。我れのみ無罪と誇る者は、却て正しき社会に検挙せらるゝ虞あり。 人の非は知りやすけれど己が非は 智恵も知ることかたしとぞ聞く 人の非は非とぞ憎みて非とすれど 我が非...