良知の道

西紀一五二二年の今日、支那の王陽明が死んだ。王陽明は、良知の道を説いて余す所がなかつた。親も子も夫も妻も去りて、ただ独り退いて我が心と交るは、時も金も要せずして、得る事多き嗜みなり。毎日五分間あれば事足るべし。独(ひとり)を咎がめ独を改め、独を斉(ととの)へ独を慎むべし。
 独(ひとり)すむこころの月を詠(なが)むれば 世の浮雲は目にもかからず
 身の科(とが)を己がこころに知られては 罪の報を如何でのがれん

一日一言(新渡戸稲造)

私の尊敬している教育者の一人である新渡戸稲造先生。
有名なのは著書『武士道』、国際連盟事務次長、東京女子大学初代学長という経歴はご存じのことと思われる。
また、今回のお札改定変更で同じ教育者の津田梅子氏へと交代したが日本銀行券の五千円券の肖像としても知られているはず。

この人が自分の助となつた格言を集めて、その日その日の教訓になる格言を日本人が理解できるように、また、簡単な文章で一日の精神的糧になるようにと書き残したのがこの文書である。ただ、1915年(大正4年)の脱稿なので、また、文語文の形態から令和のZ世代人は理解できるかなは甚だ疑問であるが…

もう一つの特徴としては一日分を声高らかに誦(しょう)しても一分以上を要しない短文であるということ。
あなたも私のブログを見ながら音読してみませんか?

今日の糧を得られるかもわかりませんよ。